本日は真冬のカイダンならぬエレベーターの話
先日、ペントハウスの住人の夫人から苦情というか相談があった。ペントハウスには普通の住民とは違うエレベーターのキーがある。しかもエレベーターにはペントハウスの階が表示されていないのだが、真夜中にエレベーターがペントハウスに着いたり下がったりしているという。
普通の住人には操作はできない、侵入者がいるならマンション全体の問題になる。警備会社に連絡を入れ、監視ビデオを再生する。午前1時ごろ・・・。
確かにエレベーターが動いている。しかし乗客はいない。扉が開いたり閉じたりして上下している無人だ。不気味である。周りのカメラも調べてみても無人だ。これでは夫人が怖がるのも無理はない。
不気味なエレベーターの上下、相談を受けたのは25日早朝、つまりクリスマスイブの事だった。つい冗談で「サンタクロースが乗っていたのかも」と言いそうになったが、夫人の真剣な表情に言葉を飲み込んだ。
次はエレベーター会社へ連絡。すると使用状況を判断してエレベーターが自動で点検をしているという。つまりエレベーターが勝手に上下しているわけだ。
事の次第を夫人に報告する。夫人は「10年も住んでいるのに初めて知った」と驚いた様子。「幽霊かと思って眠れなかった」と。ペントハウスのエレベーターは部屋の一部にあるので、たまたま夜中に昇降口のボタンを見たのだ。
エレベーターが誰も来ることのできないはずのペントハウスに停止したら、誰かが出てくると思い・・・恐怖だったろう。サンタクロースの冗談は通じなかったな・・・。
こんな話も他の住人から聞いた。自動点検のエレベーターに、これも自動のお掃除ロボが入ってそれぞれ勝手に仕事をしている所もあると。知らなかったら不気味だろうなあ。
※駄句
エレベーター見えぬサンタ昇り降り(天愚)